谷中の街並みに建つ個人住宅である。
海外で長く暮らしてきたご夫婦は谷中の街とこの景色が気に入り、数年前からこの場所に移住してきた。
夫は日常の半分以上は海外で働くため、普段は多彩な趣味をお持ちの妻が猫と一緒に自然体に暮らしている。
敷地は6mの擁壁の上にあり、そこまでのアプローチも階段と通路を上がっていく。崖の上の、家なのだ。
周囲からはよく見える外観は多面的に壁と窓を配置した。各階にはバルコニーがまとわり、各部屋から景色と楽しげである。
高い天井のワンルームの1階に居間、キッチン、食卓。2階には部屋のような居心地の良いバスルーム、見晴しと風通しの良い開いたベッドルーム、と篭れる書斎。3階はとことん眺望の良いアトリエ。
各所にそれぞれの居場所を配した家。
創作が好き、動物が好き、自然が好き。お二人の“らしさ”を受け止める家として、わかりやすいコンセプトではない、多様さを受け止める谷中の街のような家を目指した。住み始めてから半年が過ぎた頃に訪ねた家は“らしさ”で溢れていた。

















主要用途:一戸建て住宅
構造規模:木造在来構法 地上3階
敷地面積:136.14㎡
建築面積:49.43㎡
延床面積:122.96㎡
用途地域:第一種中高層住居専用地域(60%,196%)
防火地域:準防火
設計期間:2021.11-2022.9
工事期間:2023.07-2024.02
所在地 :東京都台東区
設計管理:TAIMATSU
共同設計:山内祥吾(山内建築アトリエ)
構造設計:能登英貴(一級建築士事務所能登建築構造計画)
施工 :株式会社水雅
写真 :楠瀬友将