市街化調整区域の敷地は近隣の建物が隣り合っておらず、周囲の道路や田畑の空間の広がりは所有権は異なれど、まるで占有空間のような印象を与える。川の防波堤の土手の地形と、その向こう側に広がる街、山、海の景色を一望できる場所の特権を生かし、屋内外の緩やかな境界として、既存の建物の1階部分を拡張し、広いリビングをつくり、その周りに3 種類の半透明な空間による既存の建物と庭やテラスとのバッファーを加え、レイヤー状の構成とした。農地にあるビニールハウスに栽培する品種や時期によって性能の違うものが採用されるように、それぞれ使い方に合わせて設計した。
2022.1-2023.4
住宅
Photo: Vincent Hecht