主要駅から少し離れた郊外住宅地。
敷地のある町内のブロックは、ほとんどの建物が北側に寄せられて建ち、南側の隣地に建つ住宅が迫っています。
そのため南側に東西方向に陽の当たらない庭が繋がる町のヴォイドがありました。
敷地は、北側道路に接道して間口が狭く奥行きの深い土地です。
北側に駐車場を造ると、グランドレベルに陽は当たりません。
そこで、1階には水周りと家族のクローゼット、生活の中心を2階レベルに持ち上げました。
そして町のヴィオドを狙って、建物を貫通する穴を3箇所開け、住宅全体の環境を整えることを試みました。
玄関と水周りの間に、リビングとダイニングの上部に、リビングの延長に、3箇所の建物を貫通する穴は、この住宅に町のヴォイドから光と風を間接的に享受します。
設計担当:納谷学、滝沢茂雄
構造設計:かい構造設計 寺門規男
施工会社:米村工務店 米村謙一
構造形式:木造在来工法2階建て+ロフト
敷地面積:79.90m²(24.16坪)
延床面積:78.05m²(23.61坪)
1階面積:30.40m²(9.20坪)
2階面積:47.65m²(14.41坪)
掲載誌 :住まいの設計
町のヴォイドに開いた3つの穴。
北側道路に面して5m張り出した2階です。下は駐車スペース、左側が玄関アプローチです。
玄関から洗面脱衣室、浴室に光が入ってきているのが分かります。
ダイニングスペースとリビングの間、上部に建物を貫く穴があって、間接的に光が入り風が抜けます。
ダイニングからリビング方向を見たところです。リビングの先にテラスがあります。
テラスの上のロフトからダイニング方向を見たところです。
町のヴォイドに抜けているテラス。