このPROJECTは、市場に出回っている中古の戸建住宅を購入し、私たち設計事務所がリノベーションを施した後に、再び世の中に再販して送り出すという事業です。
与えられた課題は、4LDKの在来木造の二階建て住戸。
敷地は広く、建蔽率と容積率に少しゆとりがありました。
でも部屋数は十分に足りています。
そこで、面積にゆとりのあるこの土地にさらに必要以上の部屋を付加することに意味が見出せず、ダイニングスペースやリビングスペースと名を打つような特定の明確な機能のない、あるいは多様でどう使っても構わない、あえて言うならサンルーム?の様な、名前のない2層のヴォイド空間をこの住宅の南側に増築することにしました。
このヴォイド空間は、いずれ計画されるだろう南側の隣地(現在はパーキングと木造アパート)から適当にプライバシーを守り、季節に合わせて太陽の熱をコントロールして、分離している1・2階を繋げ家族のコミュニケーションを図る基本機能を持ち合わせ、その上で建具の開閉により、インテリアになったり、庭に近づいたり、空間的には中間領域の顔を持ち、サンルームという単体のスペースの響きではなく、もっと多様で豊かな「名前のないスペース」なのです。
企画販売:株式会社リビタ 宇都宮潤
設計担当:納谷学、源真希
構造設計:高橋建築工房 高橋政則
施工会社:YAZAWA LUMBER 金谷
建物規模:地上2階
構造形式:木造在来工法
敷地面積:232.26 m² (70.26坪)
延床面積:129.18 m² (39.07坪)
1階床面積:83.64 m² (25.30坪)
2階床面積:45.54 m² (13.17坪)
掲載WEB:【 】TECTURE MAG